
(ゆめさきばしにしづめ)
場所・姫路市西夢前台
「人の命って大切なの?」
と子供なんかに聞かれたら、
「そりゃ、大切だよ。君らが見ちゃいけない事になってる
ホラー映画の登場人物みたいに、
15分に一回ぐらい自分の手足がちょん切れたり、
内蔵ぶち撒けたりしてぶっ壊れるのを想像してごらん。
是が非でもゴメンこうむりたいだろ?
命を失うってのは、大なり小なりそういう事なんだ。
痛いし、後先不安だし、何よりも誰も助けてくれなかったら救いがないし、
ホントは絶対安全な部屋を作って、
命を厳重に閉じ込めておきたいケド、ボディガード雇える連中ならいざ知らず
僕ら一般ピープルにゃそんなブルジョアは叶わない。
だから、おっかなびっくりしながらでも、日々大切に守っていかにゃならんのよ」
と、正論ならべて煙に巻きたいもんですが、
これの返しが
「そうじゃなくて、他人の命だよ。」
とか、サイコパス的な事を言われると、正直困ってしまいますよね。
だって、これを聞くようなヤツにかぎって「自分に置き換えてみて」とか一切通じませんもんね。
そんな子供はいない?
いいえ、ゴマンといますよ。
多分ものすごく、すぐそばに。
| 2005年10月。 人の命に微塵もプレシャスを感じない 連中が姫路の大動脈、 国道2号線の真下で一つの事件を起こしました。 当時、文字通り日本中を震撼させたので テレビを一切みない穴居人でも、 「また姫路がすいません」 と何故か申し訳ない気持ちでニュースに見入ってました。 でもそれがこんな毎日のように利用する 道路の真下での犯行だったとは・・・ ところで、愛護育成会の皆様、 挨拶が笑顔を生み出す前に、 事件を生み出したんで、 まず挨拶の仕方から教えて上げてください。 「おい、こじき」じゃ、 引きつり笑いも出てきませんよ。  | 
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| しかし、前々からこの跨道橋も利用してますが、 現場になりそうな場所なんてどこに? それぐらい平々凡々な場所で、 起こった事件。 それは世にもおぞましい 人を焼き殺すという事件でした。 もっとも苦しい死に方ベスト5に 漏れなく候補にあがる殺害方法は残忍と言って、 まだまだ余りありまくりますが、 その理由は、 「むかついたから」でした。  | 
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| 手元の資料によると、 この公園で盗んだバイクからガソリンを抜き、 火炎瓶を作って、それを橋の下に宿営していた 老人に向かって、投げつけたというんです。 高校生や中学生が。 後々、裁判で「殺意の有無」を争ってますけど、 十中八九殺る気満々だったと思います。 足が悪いと知ってる老人に 袋小路になってる場所で下手すりゃ スタンドの店員でも大怪我をする可能性のある 燃えやすい劇物を投げつけりゃ、どうなるか? 幼稚園児でも分かりますからね。 よしんば分からなかったとしても、 その後救護活動をしていなかったのが何よりの証拠でしょう。 丸焦げにするのを愉しんでいたんです。 これぞ鬼畜の所業ですな。 ところで、姫路市。 こんな真新しい看板を新設するぐらいなら、 慰霊碑ぐらい建立してください。 これじゃ皮肉にもなりません。  | 
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| 夜中の午前4時に、 高校生や中学生が、 この平和な公園で邪悪な工作に勤しんでいたと思うと、 わが町ながらあまりの世紀末っぷりに 頭がクラクラしますね。 なぜ、こんな事を青春を賭して 一生懸命にやっちゃったか? それは橋の袂に住んでいた老人に 「年寄りをなめるな」と一喝されたかららしいです。 怒られて反抗するのは、 いかにもガキっぽいですが、 そりゃ、深夜にひたすら投石などの 嫌がらせをされたら、 文句の一言も言いたくなります。 何はともかく、彼らはそれに激高して、 人殺しをやってしまいました。  | 
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| しかも、怒った人は別の方を。 何と死んだご老人は とんだとばっちりだった訳です。 深夜で暗かったから間違えた? いやいや、怒ったのは対岸でテントを張っていた ご老人だったそうです。 ここがこの事件の一番、 ひとでなしなところです。 つまり要約すると↓ 対岸まで行くのダルい。 でもムカつくから燃やす。 そもそも対岸に来て、バイクを盗んで かつ瓶に切れ目を入れる手の込んだ 火炎瓶を手作りする元気はあるくせに、 橋一つ渡ることさえやらない。 何故なら、ホームレスはこっちにもいるから。 ハートフルな皆さんには理解できないと思いますが ひとでなしの彼らにとっては、 きっと整合性のとれた行動だったんでしょう。 だって、ホームレスの命なんて、 みな等しく価値がないと思ってたんですから。  | 
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| ハートマン軍曹もびっくりの、 存分にフルメタルジャケットをお見舞いしてやりたい 気分になるド外道達ですね。 しかし現場が見当たらない・・・・ 青山八景という穴場の姫路とタメをはれる 超ローカル観光案内が 漁火やら何やら書いてるのみです。 ぬぬぬ・・・?  | 
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| もしかして、ここの通路? いやいや、河川敷とはいえ、 ここの人通りはかなりのもの。 それに・・・  | 
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| 現在進行形で芳ばしい方々が 出現しているようなので。 このフィールドじゃ夜になると、 エンカウント率うなぎ登り になりそうな雰囲気です。 実際、事件の後、 少年達はこの場所に戻ってきて、 人が死んだのを見聞きしたそうですが、 その時、 「こんなトコにおるほうが悪い」 と悪態をついたそうです。 その時点で補導されない時点で、 (目をつけられない時点で) この場所の治安はお察しレベルという訳です。  | 
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| と、反対側に出てみると、 さっきの公園とは違った雰囲気に。 ここは、北から来ると建物で見えないし 南からだと橋自体が影になる場所。 この橋に云百回と足を運んでますが、 こんな雰囲気は想像出来ませんでした。 さすが非常時には50tのキャタピラ戦車が 70kmで爆走出来る仕様を想定して作られた 国道直下、重々しいです。 そして・・・  | 
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| 資料にある現場に辿り着きました・・・。 ここで人が焼き殺されたとは 思えない静けさです。 穴居人がお巫山戯の一つすら、 絶句して思いつかない無常さと言えるでしょう。 何せ何の痕跡も 残っていないのですから。 金網も新しくなっているし、 きっとペンキも塗り替えられたんでしょう。 だって、すぐ側で家族連れが、 平気でバーベキューしてるんですもん。 和気あいあいと。 少年法の専門家が、 「被害者の苦しみを理解させ、 真剣な謝罪を求めるれば 加害者も反省するんじゃないか」 とか温い事言ってましたが、 これじゃ、被害者の辛苦を 振り返るキッカケすらありゃしません。 まだ10年も経っていないのに、 すっかり風化してしまってます・・・・  | 
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| 加害者の中でもきっとそうなんでしょう。 厳罰化に伴う裁判で、 主犯格の少年は, 懲役5年以上8年以下の実刑を受けました。 (控訴したかの資料はないんですが・・・) その裁判で争われていたのが、 「殺す気があった」のか、 「なかったけど結果的に死んだ」のかでした。 これによって大分、罪の重さが違うってんで、 激しく争いました。 「でてこいや!」 とか叫んで投げたって話なので、 人がいないと思って火炎瓶を投げた って証言が、 信じられる隙が微塵もないんですが、 ドクロ柄の服着て法定に立ったという 少年の反証が、 「火炎瓶を人に投げたら どうなるかぐらいわかる」 だったのにはまさに絶句。 投げたら人が死ぬ→ だから人がいたら投げない→ つまりは誰もいないと思ってた 誰が信じんの?それ? そんな屁理屈がマジでまかり通ると思ってたんですから、 被害者の痛みなんて微塵も考えたことないんでしょう。 だって家に火を放ったんですぜ。 野原のど真ん中じゃなく、 狭い袋小路にある木製の燃えやすい家に。 あまつさえ救出活動もせず、 無残に焼き殺したんですぜ。 人を殺した後でも、この程度ですよ・・・  | 
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| 犯罪者の更正に携わって、 40年のベテラン精神科医でも、 「無理なモンは無理」 と匙を投げるぐらいなんで、 贅沢はいいませんが、そろそろコイツラも 娑婆に出てくる頃なんですよね・・・・ お礼参りとか洒落にならない事を始めないか、 姫路人としては大いに心配です。 示談金の500万円を、 「こじき、殺したぐらいで金をせびるな!」 と恫喝して取り戻そうとするかも知れません。 え?人間そこまでひどくない? この事件を調べていると、 そんなの土台から根こそぎ揺らぎそうですよ。 それぐらい、邪悪が詰まっているんですから。  |