
(みややまおおいわしんどう)
場所・姫路市保城
最近、野生動物に出会ってますか?
となりのトトロ並に閑散とした田舎でないと、機会がない?
というよりも、出会いたいか、出会いたくないか、どちらかと問われれば、
出会いたくないの方に傾くのではないでしょうか?
東京や大阪では猿やイノシシが街に現れただけで、大騒ぎ。
殺人事件や汚職事件よりも大きなニュースになっちゃたりします。
確かに危険性は否めませんが・・・・。
車に比べればよっぽど殺傷能力は低いですよ。
何せ牛が高速道路を思いっきり逆走しても、けが人も出ませんでしたからね。
って・・・・姫路は?
よくよく考えたら姫路ってこの手の記事が少ないですよね。
何故?
そりゃそうです。
だって
「日光で猿が大発生!」
「奈良公園を鹿が占拠!」
「インドで道路に寝そべった牛が原因で大渋滞!」
なんてのが記事にまったくならないぐらい日常茶飯事で当たり前なように、
姫路ではまだまだ野生動物が当たり前に闊歩しているんです。
飾磨のゴミ捨て場なんてキツネの親子が仲良くゴミを漁りにきて、
大変なことになってるぐらいです。
姫路は田舎?
いやいや、不器用なりに共存してるんですよ、きっと。
![]() |
そろそろ夏、本番到来(まだ梅雨やけど) と言うことで、山登りの季節がやって来ましたよ。 まあそう言いつつ、年中登っているわけですが、 この季節は特に存分に汗をかいて登るのが心地いい。 何より冬に蓄えたヤツが 重くて仕方ないですからね。 合言葉は、 「鍛えたりなきゃ、鍛えるだけだ」ですよ(受け売り) |
![]() |
「近郊外型サバイバル」ルールにのっとって、 地図上の適当な位置から登ってみます。 ぶっちゃけ登り始めた山が、 「宮山」だってのも知りませんでした。 何せ野暮用があって登り始めたのが5時過ぎ。 登山にはギリギリの時間です(半分手遅れ)。 その上、装備はアミノサプリ一本。 山をナメてるとしか言い様がないですね。 |
![]() |
保城大歳神社すぐ横の宮山観音堂に、 据え付けれた案内板。 隋願寺に行きたいわけではないので、迷わず左に。 とすぐさま登山道がヤブになりました。 踏み跡がしっかりあるわ、 丁寧に木の柵が作ってあるはで、迷ったりはしませんが、 姫路の山人気NO.3増位山に連なる山としては、 かなり珍しい荒みっぷりです。 何かあるんでしょうか? |
![]() |
「ぐおおおお!!」 突然の雄叫びに蜘蛛の巣対策に 持っていた木の枝を構えます。 此方を回り込むように、ガサガサと何かが移動する音。 引き返すべき? 廃屋で野犬と鉢合わせしたり、 山ん中で寝そべっていたらテンが 体の上に乗ってきたり、 いろんなことがありましたが、 相手の正体がわからないのは初めて。 しかも聞いたことのないくぐもった低い鳴声。 「ぐおおおお!!」 二度目の咆哮。 枯葉だらけの地面を蹴って移動する音。 冷や汗を流しながら、 木の枝棒を太いのと持ち替えます。 |
![]() |
熊だったら不味いな・・・・ イノシシでも今は出産後の大切な時期のはず。 つまりは年中で一番危ない時期! 警戒しながら進みます。 すると物音もしなくなり、 いつのまにやら気配も消えていました。 一安心。 後でわかったのですが、 他の登山者の人もここでイノシシに遭遇したとの情報が。 唸り声の正体はイノシシ? そうするとそう思われる証拠もいくつか出てきました。 ダム近くにあった掻き回された泥沼。 イノシシは寄生虫なんかを 落とすためによく泥浴するとか。 そのあまりに荒々しい光景から のた打ち回るなんて言葉が生まれたらしいです。 その辺りの木々にも無残にも体をこすりつけた跡が・・・ しかも登山道に沿って、新しい足跡が。 僕は今、もしかして後を追ってる? 踏み跡が少ないわけです。 この調子だと行く度に遭遇できそうですもんね。 |
![]() |
夢中になって踏み跡を追う内に、 道じゃない場所に出てしまいました。 相変わらず木が無残な姿を晒してます。 獣道? 半袖なので、藪は避けたいところですが・・・ ん?身体がむず痒い。 やられました・・・。 ダニが膝に食いついてました。 さすが、野生の王国。 その時、またガサゴソと物音がっ! |
![]() |
ただ今度の物音には覚えがありました。 等間隔に聞こえる独特の走り方。 鹿です。 しかしかなり身体は大きめ。 足跡と新しい糞も見つけました。 鹿は姫路では意外とどこの山でも見かけるので、 警戒心が0に近いです。 いや、この足跡、鹿のにしても、 イノシシのにしてもちょっと変なんですけどね。 アイツラは蹄、3本指って言ったら・・・ まあ、気にしてても始まらないので先を急ぎます。 何せ、もう6時近くですから。 |
![]() |
ようやく開けたところに出てこれました。 いつのまにやら、宮山と違う場所に出てしまった模様。 しかし鹿やイノシシが下界へ降りてくる理由も なんとなく分かるってもんです。 いくら高圧電線を守る為とは言え、 山の中腹からごっそりと切り倒されてます。 心が痛む光景です。 |
![]() |
「ジジジジジ・・・・ジジジジジ・・・・」 というよりこの高圧電線、 健康にものすごく悪そうな音がしてるんですが。 この記事を書いている最中、 頭がひっきりなしに痛いのは、 電磁波の影響ですか? 「ホワイトハウス狂騒曲」を思い出しますよ。 電磁波の影響はまだ未知数ですが・・・ まあ、携帯電話なんて 「全世界の人間で、 大掛かりな人体実験をしてるようなもんだ」 って言いますしね。 今更、気にしてもってカンジがします。 |
![]() |
今までの獣道が嘘のような整備された道が現れました。 真新しい句碑のようなものまで建っています。 椅子も今まで見たことないぐらいに立派だ・・・。 何だか野生とかけ離れた場所に来たみたいで、 少し残念な気分になってきました。 かなり毒されてますかね。 仕事仲間に真剣にぼやいたら、 「山で暮らせばいいやん」 と一蹴されました。 |
![]() |
ちなみにこの道、 「東尾根ルート」という大層な名前がついてました。 隋願寺に通じる道ということで、 ハイキング客も絶えないようですね。 まあ時間が時間なんで誰一人通りませんが。 ただこのルートだと野生に触れ合う機会は、 ほぼ0なので損してるかも(まだ言う)。 まっすぐ宮山には登れますけど、ね。 |
![]() |
かなり親切に案内板がついているのが 整備された山道の特徴で、 この東尾根ルートもご多分に洩れないわけですが・・・ こんな案内板は初めてみました。 全部同じに見える。 しかしよく見ると、ナンバーがふってあります。 ルート「火の用心NO.6」ってとこでしょうか? 一石二鳥なのか、横着なのか・・・国道とかも、 「安全運転2号線」とかに改名したら、 交通事故は減るんでしょうか。 ちなみに ルート「火の用心NO.6」は、 神姫バスの車庫近くに出ます。 |
![]() |
さて三分路に辿りつきました。 それなのに、案内板は2択。 もちろん何も書いてない方を行きますよ。 常に直進です。 ちなみに「登山口へ」に従うのが正規ルートなので、 「東尾根ルート」ともお別れです。 しかし意外に道はしっかりしてます。 |
![]() |
おおうっ! 突然、視界が開けました。 絶景とは行きませんが、姫路の町が一望できる かなり好適地。 地図で見るかぎり大岩展望台の模様。 下山ルートさえしっかりしてたら、夜景撮影に使えるかも。 ちょっと期待を膨らませてみます。 |
![]() |
すいません。断念しました。 夜登るにはかなりの急登の上、降り口がお墓とは・・・ しかもかなり朽ち果ててます。 どこか景福寺山を思い出す光景。 墓の年号も天保って・・・ それもそのはず。 此処、隋願寺墓地は姫路藩士代々の墓地で、 川合家(最近の表記では河合)などをはじめとする、 錚々たる人々が静かに眠っているのです。 と言っても地元ローカルなネタですが。 |
![]() |
それにしても、これだけ造成していないお墓も珍しい。 岩の間を縫うようにお墓が建っています。 そんな中に気になるお墓が。 「月潭童子之墓」と書かれた 小さなお墓があったんです。 月潭童子とは一体? 亡くなられた方には失礼かも知れませんが、気になります。 友人に相談して見ましたが、正体は分からず。 検索をかけると、 台湾の観光名所ばっかり引っかかります。 知っている方がおられましたら、 情報をいただけると助かります。 |
![]() |
さてついに下山してしまいました。 増位地蔵を横目に帰路につきます。 思えば最後は人間じみた世界に染まりきってましたね。 野生と人間味。 どちらも存分に味わえる中々、面白い山登りでした。 ちなみに意外と明るいですがもうすぐ7時です。 夏が近くてよかった。 もうちょっと春先なら真っ暗な中、 お墓を行く羽目になるとこでしたよ。 くわばら、くわばら。 |
![]() |
姫路バスマニアの聖地その2、 「神姫バス」の車庫を発見して、 カメラを向けた瞬間、 オフィス中の従業員が大勢、 立ち上がって此方を見張ってました。 そんなに怪しいのか? とりあえず「トランクを閉めたか!」と、 殴り書きされた洗車機や、 ゴミ捨て場の蓋にされた時刻表、 なんかが目につきました。 最後にちょっとだけ イノシシの気分も垣間見てみたり。 |