景福寺山

(はまぐりやまやけい)
場所・姫路市西今宿

すぐに消えそうで、悲しいほどささやかな光り〜♪

姫路で初めて夜景を観に山へ登った時、
つい浮かんできちゃいましたよ。この歌詞。
つい口ずさんじゃいましたよ。スピッツのホタル

いや、もう姫路の夜景のショボイことと言ったら。

「所詮は都会じゃないんだから」

と言ってしまえば簡単ですが、かといって、

「自然が一杯のド田舎」

かと言うと、三等星すら満足に見えない大気汚染っぷりを発揮してくれちゃって何やら中途半端。

おかげで姫路の夜景を紹介してくれている奇特なサイトと言ったら、コチラぐらい。

それでも出ている記事は車で山頂付近まであがれるプチ六甲、
暴走族が徘徊するという意味でも)、広峰山や、
足を踏み外したら、間違いなく即死確実の石段が待ち受ける男山など車で行けるスポットばかり。
ゴンジャマなんていう変わり種も載ってますがw)

はたして姫路には夜景スポットはないのか!?
BBSで頂いたおかけんさんの情報を頼りにやってきました。

一縷の望みをかけて、西今宿の振袖山こと、蛤山へ。
目指すは山頂です。

さて、せっかく夜景を見に来るんだから
山頂で時間を持て余さないように
夕方から山に登りはじめます。

もう道行く人は散歩のおじさんか、
部活帰りの学生ばかり。

正直、どちらも車に乗っていると
邪魔で仕方ないんですが、
自転車だと逆に嫌な顔されます。

自転車の道路での地位は未だに低い・・・

ちなみに山の名前の由来は、
山から蛤の化石が出たからだとか。

その割には、蛤岩という貝が開いたような形の
盤座があったりして、
どっちやねん!と混乱を誘うこと請け合い。
高岳神社が登山口。

元々八丈岩山の山頂にあった
なかなかの古参で、
姫路でもかなり大きな部類に入る神社です。

これといって特色はないのですが、一つ気になることが・・
駐車場が異常に広い。
30台は平気で止めれそうな
大駐車場が完備されてます。
まあ、止まってる車のほとんどが、
いびきをかいてサボり中の営業マン
呼び出しをくらうまで延々漫画を読みふける
タクシーの運ちゃんのモンなんですが。

その証拠に神社には人影ゼロ
立派な建物の割に境内は狭く、
どことなく男山の男山八幡神社に近いイメージです。

ちょっと興味のある方は、
境内へ赴く前に横手からもぐり込んでみやしょう。
ご神体の蛤岩の裏手に出れます。

不敬な穴居人は盤座に登る気満々でしたが・・・

厳重な囲いに阻まれました。
さすがご神体。

波平の頭髪の如く、ちょろっと生えた松の木が、
結構可愛いかったりします。

岩の壁面を無理矢理登ってやろうと思いましたが、
今回はそれが目的ではないので、自粛。

蛤岩の正面。

もうすっかり夕陽で色づいちゃってマス。

これはこれで印象的なんですが、
感傷に浸ってる間じゃないです。

日没に間に合わなくなる!

姫路の夜景はショボいので、夜が深くなると、
手ブレ補正もついていないカメラでは
露出時間が長すぎて、
三脚を使ってもブレる最悪の事態に・・・

日暮れ時が狙い目なので、急ぎます。
参道から御旅所まではよく整備された
コンクリート道が続いてます。
ぶっちゃけ車であがれます。

犬の散歩に来ていたおばちゃんが、
息を切らしてたぐらいの坂ですが、
(いつもの散歩コースじゃないのか?)
結構になるポイントかも。

通学路の設定なんかだと妄想も膨らむのでは。
さてようやく登山開始です。

もう太陽が見えない・・・(>_<)

ってか此処、最初から見晴らしがバツグンですよ!
素晴らしい!
何だか宙に浮かんでるような素敵な山道です。

それだけ人の手が入ってるって事ですが。
登山としては物足りないかも知れないですが、
子供や初心者の方を、
連れてくるには最適スポットかも。

六甲山なんかよりも遠足向きですよ。
大駐車場も完備ですしね。

ここで初心者の方を感動させて、
蛤山→御旅山→伊勢山→雪彦山
の順番に登らせると、
知らぬ間に山好きに染められるに違いない!
あっという間に山頂についちゃいました。
時間にしてものの15分

拍子抜けな上に、日没までまだ時間がありそうだ・・・

ジッとして待つというのが極度に苦手なので、
他のルートも模索してみることにして、
下手野方面に足を伸ばしてみます。

すると後を追うように小学生の集団が。
学校帰りに登りに来たのか?

いまどき山で小学生と遭遇するのは、
嫌々連れてこられて半べそかいてるような子か、
山道を埋め尽くすように押し寄せる
遠足児童ぐらいかと思っていたのに・・・

子供が山登りの楽しさを覚えてくれるのは、
どんな動機であれ、ちょっと嬉しくなっちゃいますね。
下手野方面に下山中、
写真を撮る穴居人の背後から迫る影・・・!

何のことはない、さっきの小学生の集団です。
意外なことに、横を通るとき、
「失礼します」とちゃんと挨拶。
最近の子供をちょっと誤解してました。
出来るヤツは出来るんですよ。
一括りに考えてちゃ行けません。

下手野からの道はどちらかと言うと、普通の山道。
←こんなカンジなので、写真もほどほどに進んでいると、
さっき追い越された小学生に追いついちゃいました。

すると、小学生達は一言。
「わ〜!逃げろ〜!」
・・・・前言撤回。
やっぱり子供は子供ですよ。
下手野側の登山口。

目印はこの老人憩いの場ですよ。
見た目単なる民家にしか見えませんが。

そうこうしているウチに辺りが暗くなってきた・・・!

寄り道して写真が撮れなくなったんじゃ元も子もないので、
猛ダッシュで来た道を引き返すことに。

目指すは山頂!
ついにの帳(とばり)が落ち、
が煌々と輝き始めました。

間に合った・・・

まだ町の灯りは少ないですが、
なかなか幻想的な眺め。
悲しいほどささやかな光り〜♪
というフレーズは撤回すべきかも。

これは町の灯りが出そろってからが愉しみです。
山頂の休憩所も入れてみます。

あれ?どうして神戸のようにいかないんだろ?

そりゃそうです。
山頂には明かりゼロですからね。

もっと光量を出そうと露出を上げたところ、
夜景が白潰れしました。

本末転倒なので泣く泣く消去。

時間は7時をまわり、紫色だった空は、
ついに漆黒の闇へと・・・
果たして夜景は・・・!
さて、どうでしょう。

←こちらが蛤山の夜景でございます。

気付いたんですが、
今宿近辺が暗すぎる・・・
手前が暗いので、なんだか物足りない絵に
なっちゃいましたが、れっきとした夜景です。

姫路でもこんなに撮れるとは・・・・
ちょっと感動。
風が容赦なく吹き荒ぶ山頂に
居座った介があったってモンです。

これは素直に実物を見て頂きたい。
穴場の夜景スポット第1号認定です。
さて帰りは懐中電灯の灯りが頼りなので、
慎重に下山。

と言っても30分もかかりませんでした。
整備されすぎて、今まで夜登ったどの山よりも、
下りやすかったです。

それはそれでこの山の魅力なのかも。

皆さんも春になったら見に行ってみて下さい。
は下手をすると凍え死にしますので。


穴場スコア
「アルバトロス」クラス

よろしければ一度はハマッてみて下さい。

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穴場の夜景を知っているという方も是非にご一報を。

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撮影:2007.11 by 穴居人