(たいしひがしインターちかどう)
場所・太子町山田
必要のない道路を作るな!
と、最近世間じゃ倹約思考ですが残念なことに、
もう十分、必要のない道路を作ってしまいました。
手遅れ?
何がたちが悪いって、使われていない道路は、
何の生産行為にも寄与しないニートのごとく、仕事の割には維持費をガツガツ食うことです。
かといって手当てをしないと、いざというときに、崩落したり倒壊したりと好き放題、
人間に例えるなら、逆切れして世間を逆恨みする手のつけられない危険人物に早変わりしたりします。
生まれてきて、ごめんなさい。
などとのたまわるティーンエイジャーもいるようですが、
君たちなんかよりも、もっと生まれの不幸を自覚してほしい連中も、確かにいるのです。
やっちゃた後で、「誰かにとめてほしかった」なんていうのは、ホントどうしようもない下衆ですね。
どんなに不細工でも、どんなに惨めでも決してあきらめず、
泥水をすすりながら這いずり進む人間を穴居人は応援したいもんです。
誰かに寄生しながら生きてるヤツは気持ち悪いと素直に語れる世の中がくれば、
こんな道路はいらねぇ!と大きな声で言える寸法です。
さあて、ご覧ください。
これが形ある負債、きっと「何かの役に立つかも」と軽い発想で作られたであろう
太子インター地下道でございます。
これがホントに必要なのか?
見覚えのある方も、多いのでは。 なにせ、一般開放されて以来、 利用者うなぎのぼりで、事故率も急上昇している 姫路人の大動脈、姫路バイパスの乗り口、 しかも、青山から2号線沿いという とってもメジャーな立地に、地下道の入り口はあります。 そもそも何が無駄だって・・・ |
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すぐ目の前に横断歩道があるってことです。 こんな薄暗い犯罪の温床みたいな穴ぐらを抜けなくても、 十分、向こう側まで渡れます。 え? それでも車がこないところの方が安全? ところがどっこい地図をごらんあれ。 |
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そもそも、人家がないんですよね。ここ。 人家は全て道の反対側。 バス停も反対側。 つまりこの地下道に入る必要性はまったくナッシング! 生活に何の支障もありゃしません。 照明の電気代すらもったいないよ。 地下道の反対側の出口にまったく用がないときちゃ、 人っ子一人いないのもうなづけます。 可能性があるとすれば・・・・ バイパスの降り口で待ち合わせしている時ぐらいかな。 (そんなシュチュエーションがあるとは思えないですが) |
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もしかしたら、 穴居人には計り知れない用途があるのかも。 というわけで、 30分ほど地下道内でネバってみます。 誰か一人でも通れば、謎が解けるかも。 ・・・・誰もこない・・・・ そもそも、こんな場所で待ち伏せしているなんて、 変質者以外何者でもないことに気づいて愕然。 普段はそんなことないんですよ! 変質者どころか、珍走族すら出ませんよ。 壁もキレイなもんです。 それぐらい人が来る気配がしない・・・ |
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さてこの地下道、T字型になっていて、 ←こちらが人家側の出口。 つい入りたくなくなる素敵な雰囲気が 充満してます。 設計思想はよくわかりませんが、 この独特のデザインは個人的には大好きです。 丸型トンネルがコンクリで拝めるとは・・・ |
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しかし、民家越しにみるとより一層浮いてきますね。 こんなトコが通学路だったら、 林間学校の肝試しなんか鼻歌歌いながら 逆立ちで通り抜けられるんじゃないでしょうか? すぐ前の民家は廃墟だし。 |
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さて再び地下道へ。 地下道の中には、 一人前にカーブミラーが設置されてます。 しかも床に。 2号線から来た人が左右を確認できるように 配置してあるんですが、 活躍する機会があるのかは疑問。 どっちかっていうと、下から反射を食らったり、 自分の影が写ったり、恐怖効果を煽っている気がします。 それにしても此処の照明は明るい。 もうちょっと明るさが減ったら、 さらに恐怖ポイントが高くなるかと。 いや、惜しいな・・・ |
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さて実は、この地下道が必要になった理由は おおよそ察しがついているんです。 人家側から反対側に抜けると、 さらに高架下のような地下道が。 そこを抜けると・・・・ |
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コンクリの城がご登場。 どうやら此処を宅地造成しようとしていたようですね。 どういった理由かはわかりませんが、 基礎だけ残して、事業は休止中。 宅地の入り口と道路からの入り口に、 建物が焼失した形跡があるなど きな臭いカンジですが、 一応不動産屋が今でも管理してるようです。 バイパス走ってたら見えるんで、 昔から気になってたんですよね。 ちなみに、すぐ側の山道から入れば、 北山に登れます。 しかし、此処がホントに完成してたら 地下道が通学路になってたんでしょうね。 くわばら、くわばら。 |
さてさて、 ここって夜来たら、 恐怖度上がるんじゃね? といううがった興味でやってきちゃいました。 深夜に。 いやぁ、思ったより明るい・・・ さすがインター直下だけはあります。 ってか、コッチ側にもバス停あったんですね。 ウソ書いてました。 ということはこの地下道を 現役利用してるヒトがいるってことか!? |
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さぁて、雰囲気でてますよ。 何で一人の来たのか、 ちょいと自問自答しちゃいますぜ。 |
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何が怖いって、これが・・・・ 深夜ってだけで恐怖指数が跳ね上がるのに、 サイレン付きとなりゃ・・・ 堤幸彦の暗黒面たっぷりで、 原作とは違う意味でゲテモノになった ゲーム原作の映画を思い起こさせるシチュですな。 |
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さあ、地獄の門がご開帳♪ 昼間と見比べていただければ、 このおどろおどろしさが、おわかりいただけるかと。 しかも車が通るたびに、影が踊る踊る。 深夜でも1分間に5、6台は行き来する場所なのに、 死体になったら、発見されるのが、 3日後ぐらいになりそうな退廃感。 中は・・・ |
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意外とマトモ。 明るすぎるからでしょうかね。 外よりも幾分か恐怖が和らいでます。 ただ、水音が・・・ ポチャン、ポチャン とか生やさしくなく、 ジャバ、ジャバ と鳴り響いてます。 気になって仕方ねぇ・・・ |
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こっちに至っては、 もうタダのトンネル。 この先はシャレにならない 廃墟群しかないので割愛。 何年経っても、変わらないのが不思議・・・ 今の持ち主は誰なんでしょ? |
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さて、素敵な半円トンネルへ。 それにしても、明るい。 さすが黒字の 姫路市直轄施設だけはありますな。 泥沼国交省でこうは行きませぬ。 |
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こっちは、まだ良い感じですよ! しかも、 足下の敷石がぐらついているおかげで、 ガタガタと甲高い足音が 響いて不気味ですが・・・ |
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出口は感無量。 これぞ、雰囲気美人ですよ(誰が) |
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旧日本軍の塹壕って言われても、 信じてしまいそうな素敵仕様。 思った通り、 夜でもこのトンネルは栄えますな! これを見る為に、 再びやってきた甲斐はありました。 それにしても、人気がない・・・ 出口にある廃屋は絶賛解体中ですし。 今度は山田の町で此処のエピソードでも 収拾してみませう。 もしかして、此処に 深夜ホイホイと一人でやってきた事を 後悔するよーなエピソードに 出逢えるかも知れませんしね。 |