大塩歩道橋と城
(おおしおほどうきょうとしろ)
場所・姫路市大塩町

ふと気になるけど、行ってみるのはシンドイなぁ、てなトコロ第3弾。(相変わらず長い)

実に4年ぶりと相成ります。

いやぁ、やる気あるのかと一喝されてもおかしくない時間ですね。
まあ、2ヶ月に1回ペース→1年半更新なしウイルスでサイトごと消滅→HPデザインし直して再出発する
→5ヶ月放置という悲惨な状況だったものでして。

というわけで穴居人もずいぶん前から気になっていたこの場所へ、
健康診断のついでに行ってきました。

・・・だって他に用事がないんですよ。大塩(失礼)

←コチラが今回の目的地、大塩歩道橋です!

250号線を、
西から行けば、大塩駅前の
訳わからん5差路を越えてすぐ、
東から行けば、いつもウンザリするほど
混んでいる踏み切り
を越えてちょっと行ったぐらい
の所にあります。

一見、ただの歩道橋。

ただよく見てください。

何か、曲がってる・・・・

さて、250号線の反対側から
突撃してみます。

だって、あの角度・・・・

不吉な予感しかしないですよ。

最近ありがちな
車椅子や自転車用のスロープなどが
据え付けてないのが救いです。

なぜかって・・・
道に上がってみると、
こんなカンジだからです。

先が見えねえ・・・

何のトラップですか?これ.。
この坂を見て、拍子抜けしたアナタ、

もうこの罠に嵌ってます。

ここで勢いをつけようものなら・・・
この急降下がお出迎えしてくれます。

段の幅も大きいので、
スムーズに転げ落ちることが出来るでしょう。

踊り場も思いのほか、狭いしね。

今まで事故の報告がないのが不思議なくらいです。
登っていくおじさんにお節介ながら警告しましたが、

「30年前から、こんなカンジだよ」

と聞く耳を持っていただけませんでした。
地元じゃ播州弁がフツーに聞こえるみたく、
ここじゃ普通の様式のようです。
何でこんな風になったのか?

推測の域は出ませんが、
階段が急なところにヒントがあると思います。

つまるところ・・・

用地買収がヘボ(もしくは失敗)で、
階段を急に作るしかない→

でもこれ以上、急勾配は危険→

歩道橋本体を曲げちゃえ

ってな事だったんではないでしょうか。
というわけで、
子供連れなどで訪れる際は重々、ご注意を。

って、立地的にまあ地元民以外は、
滅多に通ることはない
でしょうケド。

最後は、歩道橋から見る
250号線の景色でも。

いやぁ、線路と道路が綺麗な一直線を描いておりますなぁ。

・・・・いやいや、わかっておりますよ。
←あれがものすごく気になっているんですな!
もちろん穴居人も、
ものすごく気になってました。


むしろ、こっちが主題で、
傾いた歩道橋がオマケと言っても
過言じゃないくらい、気になってました。

前から思ってたんです。

何や!?この城は!!?
こちら裏手。
裏手まで石垣が・・・

意外と丁寧に造りこんであるのがわかります。

石垣も乱積み打込接(うちこみはぎ)の意匠は
姫路城にも見られるもので、
製作者の意図が見えてくる気がします。

それなのに
3層なのは建築基準法のせいですか?
違反する訳にはいかないですしね。
だって、バリバリ建築屋さんですもんね。
建築さんが勢い余って作っちゃったなら、
クオリティが申し分ないわけです。

是非、中も拝見してみたい・・・

普段なら浜西組の電話に一報入れるんですが、
どうも、郵便ポストを見るにここ・・・・

廃屋っぽい・・・・んです。
裏手にまわるとさらに退廃感パナイです。

木造でこんな風な造りは、昭和中期まででしょう。

ということは此処も打ち捨てられ、
いずれ駐車場とか
になってしまう運命なんでしょうか?

歩道橋が思いのほか
活躍してしまうじゃないですか。
このまま、指をくわえて眺めているのも、
性に合わないので、
近所のおじいさんを捕まえてみました。

あっさりと真相を聞きだせました。

動機まではボンヤリとしてましたが、
ともかくこの城、浜西組(他の場所に現存)の先代の
城好きが高じて、建てちゃったものらしいです。

名前はないそうで。
平城でちゃんとした建物があったことすら疑わしい
大塩城を名乗らない謙虚さはさすが城マニア。

そして先代はとおの昔にお亡くなりになり、
この城は浜西組の移転に伴い、
ここに置き去りになったそうです。

聞き捨てならないのは、この後、
どうも浜西組。
此処を取り壊したいらしいのです。

立地条件も悪くないので・・・当然か・・・

ただ、そのまま壊すのは忍びなく、
城の引き取り手がいないか、
探してるのだとか。

さあ皆様、チャンスですよ。
一から建てた方が安い
かも知れませんが、
今ならお家に、城を持ってこれるチャンスです。

←これを、このままスクラップにするのは、
ホントに惜しいですよ・・・・

ちなみに、おじいさんによると、町内会のお歴々で、
この城を笠形山の見晴らし台に設置しようという話し合いがあったそうです。
お金があれば、すぐにでもやりたい、という消極的なのか積極的なのか、
今ひとつ分からんテンションですが。

穴居人は猛プッシュします!!

秋は野路菊、春は、一大名所になること間違いなしです。

こういうときの為に税金払ってんですよ!!

おじいさんを精一杯焚きつけてきました!(おじいさんはもう税金払ってなさそうだけど・・・)

「やっぱり、ええじゃろ、あの城」

ええ!大賛成です!!あの城、最高です!!

「ヘリでスーと持っていけばすぐじゃろ」

・・・・いや、おじいさん、それはちょっと・・・・

ともかく行政は是非、保存の方向で動いてほしいものです。
おじいさん達のなけなしの税金では期待できないので・・・
もちろん穴居人の薄給にも(当然)

穴場スコア「トリプルボギー」クラス


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撮影:2013.11 by 穴居人