(きたはまずいどう)
場所・姫路市大塩町
ぶっちゃけて言うと正直、これと言って何の特徴もないトンネルです。
しいて言えば、姫路車道5大トンネルの一つ
(何のことはない。5つしかないので5大トンネル)かな。
他はと言えば・・・・
龍野と結ぶ姫路市最長のトンネル、槻坂トンネル(けやきざかトンネル)、
貫通石がこれでもかと言うぐらい野晒しになっている薬師山トンネル(やくしやまトンネル)、
隣接しているせいか薬師山トンネルもごっちゃに数えられてしまう名古山トンネル(なごやまトンネル)、
そして姫路の心霊スポットでは必ず一番槍に推薦される2万円で出来た相坂トンネル(あいさかトンネル)。
まあ、忘れ去られそうになっているトコでは藤ノ木山トンネルなんてのもありますが・・・
これだけ山に囲まれているのに、
姫路にあるトンネルの9割は電車や高速道路のためのもの。
姫路市は兵庫県下第2の広さを誇る市ながら、ほとんどトンネルに縁がない土地なのです。
困るじゃないですか。
何が困るって・・・・映画の撮影に。
おかげで姫路フィルムコミッションも、ロケ地情報にトンネルをのせていない始末・・・。
だから姫路でロケを行う作品って9.999%が姫路城がらみなんですよ。
映画にはありとあらゆる情景が必要で、トンネルなんてその最たるもんです。
何せ、わかりやすさバツグンですからね。
出来るだけ楽をしたい(お金をかけたくない)日本の映画人にとって、
かなり魅力的なシュチュエーションなんです。
真夜中の帰り道で、追跡者の影に気付くのは・・・・
トンネル!
もしくは高架下。
正義の戦隊のごとく何故か横に並びたくなる学生達が一列にならなくなるのは・・・
トンネル!
もしは歩道橋。
小さな子供が、その先に何があるんだろう・・と思いを馳せるのは・・・・
トンネル!
と、色々と無駄に絵になります。
というわけで、今回は記事というよりも、
トンネルがいかに絵になるかを紹介してみようという試みです。
題して穴場の姫路主催、姫路ロケ地探訪第1弾!
姫路の大塩と高砂の牛谷を結ぶ、北浜隧道です。
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昭和43年の7月1日に完成した北浜隧道。 詳しい日付まで解るのは、ひとえにやたらと詳しい 高砂市の高砂観光MAPのおかげ。 半分は姫路市やのに・・・何をやってんだ。姫路。 北浜の特長は他のトンネルと違って、通行人が多いこと。 何せ車で通過したら立ち止まる余裕もないですもんね。 槻坂トンネルや名古山トンネルを 歩いて渡る人間はそういないだろうし、 相坂トンネルにいたっては、 そもそも歩いて行けそうにない立地なので、 北浜隧道の特色は俄然そこにあります。 |
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どうでもいいことなんですが、 未だに隧道(ずいどう)を隊道(たいどう)と、 読んでしまうんですが・・・ 頭では解っているつもりで癖は抜けない。 困ったもんです。 さて入り口。 時間は午後5時過ぎ。 冬はやっぱりこの時間あたりが、 トンネルは一番綺麗です。 外からの適度な日光。 煌々と照らす照明。 帰宅ラッシュの始まる直前、 トンネルのゴールデンアワー と言っても過言ではないハズ。 どうです?段々と引き込まれていきそうなこの感じ。 |
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人類はほら穴の中で生活していた名残で、 狭い空間、とりわけ地中に安心感を本能的に持つとか。 反面、人間の感覚は本能的に暗闇に対する 恐怖心も当然あります。 正直、暗闇の中じゃあ、 人間の感覚の8割をしめる視覚が奪われますからね。 精神的なバランスがどちらに偏っているかで、 絵作りも変わってくるハズ。 というわけで暗い絵にも挑戦! 恐怖を煽る絵を・・・・ と思ったんですが、 ただ天井を写しただけになっちゃいました。 トホホ・・・・ |
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←そして禁断の道路の真ん中ショットがコチラ。 雰囲気バツグン! こんなトコ、一人で歩きたくない!!! ですけど、さすが生活道路。 ジョギングしている小学生や、自転車を押したおばちゃんが ひっきりなしに通ります。 ってか電気が消えた! どうやら暗くなってくると 逆に電灯の明かりが減るみたいです。 ぶっちゃけ、通る車はみんなライトをつけてますもんね。 歩行者にそんなサービスはいらないというわけですか・・・ というわけで、 5時20分あたりからは気をつけていた方がいいでしょう。 帰宅の車も増え続けて、撮影どころじゃなくなります。 |
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↑どうです? ただのトンネルもこうしていろんな角度から 注目してみると、結構、面白いのでは。 (穴居人だけ?) こうなったら懲りずに、 歩行者と車のテストショットも見せちゃいます。 両方を入れるように取るのに10分も費やしました。 それでこの出来。 ・・・・雰囲気さえ掴めていただければ幸いです・・・ |
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個人的な主観ですが、 トンネルの照明は電球色に限ります。 名古山トンネルなんかは昼光色ですけど、 どこか味気ないもんがありますもんね。 食べ物が美味しく見えるのは電球色って言いますから、 人間もさぞや生々しく映るに違いない。 車でサッと行ける手近なスポット。 よければ一度、トンネル記念写真にチャレンジしてみては? 風景写真とはまた違った魅力が出ること請け合いです。 子供は泣くだろうけど。 |