(ひめじけいばじょうこうえん)
場所・姫路市広峰
断言してもいいでしょう。
ここは、姫路で一番入りにくい公園です。
なにせ、この公園おっきな人たちが、年甲斐もなく夢中になったり、叫んだり、号泣したりして、
時間とお金をすり減らす政府公認賭博場のド真ん中にあるからです。
そもそもこの場所は、競馬場ではなく公園として整備されました。
だから此処の正式名称は、姫路公園競馬場。
公園のついでに競馬場があるという体裁、建前とはいえ公園が主役です。
全国的にも競馬場の無駄なスペース・・・もとい内馬場は公園や球戯場などに利用されてます。
場所によっては本格的な野球場、遊園地まで設置しているトコまであるぐらいです。
でも競馬場自体が公園と名乗っているのはここぐらい。
気合の入りようが違います。
さあて、その公園の正体とはいかに!
入り口から気合入ってます。 こうでもしないと、人の目に止まらない とばかりに張り切って自己主張してますよ。 薄暗い垣根の一本道。 変質者が涎を流して喜びそうなシ ュチュエーションですけど、 すぐ隣が交番だったりします。残念でしたね。 まあ、人が入ってくること自体が稀ですが。 |
|
ぶっちゃけ、此処が公園と 名乗らなければいけなかった訳は察しがついてます。 資料が乏しく、推測の域は出ませんが 此処が陸軍歩兵第10師団の 駐屯地跡地だったことの関連で、 なかなか素直にギャンブル会場にするとは 言いにくかったんじゃないでしょうか? 此処をまっすぐ行くと、駐輪場にたどり着きます。 競馬場への入場は100円要りますが、 公園は無料。 しかし入り口は一緒なのか? |
|
どこの監獄に連れて行かれるんだ!? 競馬場の入り口の横に、さりげなく、 「児童公園入り口」の案内板が。 うわぁ、入り口からして プリズンブレイクのロケができそうな 暗黒面バリバリの雰囲気が漂ってますよ。 先行きがホントに不安になってきました。 |
|
子供連れなら絶対に引き帰してますね。 児童公園の香りがしない! っていうか犯罪の匂いしかしないっ! 姫路の各地を走り回ってきた穴居人でさえ、 「これはちょっと不味いだろ・・・」 と躊躇してしまいますよ。 肝試しができますよ。これじゃあ・・・・ |
|
中は一層、顕著にダークサイドです。 人なんか来ねぇとタカをくくっているのか、 灯りが気休めにもなっていない薄暗さ。 競馬で大負けした後に、 こんなトコ通ってたら、 真剣に首をつりたくなると思いますよ。 まあ、競馬好きと公園の接点はあんまりないんですけどね。 |
|
息を殺して暗闇を抜けると、 突然、視界いっぱいに芝生が飛び込んできます。 さっきまでのジメジメ感が嘘みたいな すごい爽快感。 だってサッカーコート2個分ぐらいの芝生に 人っ子一人なし! 貸切状態です。 いやー、ここまでヒドイとは思わなかった。 |
|
そりゃ、凧揚げ大会や花火大会が 平気で開けるわけです。 野球とサッカーが同時に試合できるような スペースがありゃ、菓子博だって余裕ですよ。 わざわざ姫路城の矮小なスペースを使って、 何時間を並ばすよりは、よっぽど・・・・。 過ぎた話はともかく、電工掲示板もこんな間近で見放題。 ちなみに下のほったて小屋の看板には 競馬開催中は500円で駐車場になると書いてます。 |
|
車が入ってくるのかよ! 車が我が物顔で走り回る公園って一体・・・。 気を取り直して、この公園の売りはなんと言っても、 コースがすぐ側で見れること。 馬が走っている姿を目前で見たい人は、 観客席よりもこっちがお勧め。 レースの邪魔を平気で出来そうな距離で、拝めます。 |
|
観客席もご覧のとおり。 冷暖房完備の最上段スペースは入場料2000円! ちょっと足せば、 ヒメセンへゴーゴー出来ちゃいますよ。 ただの観客席なのに・・・ 花壇はキチンと整備されていて、 人の手が満足に入っていることをうかがわせてくれます。 逆に言えば花壇だけなんですが。 |
|
さてと、前置きはここまでにして、 主役に登場していただきましょう。 ここからが児童公園です! ・・・・入り口からしてトイレの裏手かよ・・・ しかもこのトイレ。 最近、市内じゃ貴重になったボットン様式。 言い様のない臭いが漂ってます。 個室に閉じこもっていたら 30秒ともたない自信がありますよ。 トイレがこんな様子じゃ・・・ |
|
うはぁ、昭和丸出しや! よく言えばレトロな、悪く言えば痛々しい 素敵遊具が目白押し。 マジで時間が止まってる。 何なんだ。 この有害そうなペンキのベタ塗りはw ちょっと興奮してきましたよ。 |
|
シュールすぎる。 ただでさえ、ブタとラクダの あんまり見ない取り合わせなのに、 目が空ろですもんね。 今、気づいたんですが、 この公園、動く遊具が一つもない。 ブランコすらない。 指をちょん切る心配はないですけど、 此処の寂しさにに拍車をかけてる気がしますよ。 |
|
そして、極めつけ。 公園の一番奥にひっそりと佇む 馬とヒズメのモニュメント。 どこかの廃墟に紛れ込んだみたいな 退廃感がにじみ出てます。 どうやったら此処まで、惨めになれるんだろ? と勝手な心配をしてしまいそうなレベルですよ。 ノスタルジック好きは、一度は味わっておきたい ポイントと言っても間違いないでしょう。 ここで遊んでる子供の姿を想像できない。 |
|
ただしモニュメントの奥にはパドックがあるので注意。 此処は見落とせません。 ってかパドックって観客席の前にあるんだと思ってました。 この位置なら自衛隊前の横断歩道橋からでも、 出走が望めますね。 横断歩道橋からレースを見守る。 ちょっと面白い趣向かも知れません。 100円浮くしね。 |
|
昔はウサギ小屋などもあって、 盛況だったようですが、 すっかり時代に取り残されたようです。 なにせ荒れがちなゴミ箱に、 ゴミがひとつも捨てられていないのには唖然・・・・。 この最初から最後までダメダメな雰囲気は、 一種の才能だと思います。 競馬場の真ん中ってのも、ポイント高し。 子供なら3秒で泣いて逃げ去る 圧倒的な負のオーラを楽しみたい方は是非、どうぞ。 |