(ほまれだしゅごしん)
場所・たつの市誉田町広山
「自分だけ得しようとするヤツを叩きのめすのが警察、
自分だけ得しようと他のヤツを叩きのめすのがヤクザ」
とまあ身も蓋もないことを言ってみますが、ぶっちゃけ人様の山林に不法侵入(登山)してる程度で、
酒もギャンブルもご近所トラブルでさえ無縁の穴居人には、どっちもいてもいなくても一緒なんですが、
世間ではどちらも必要悪とされています(もちろん異論アリ)。
汗水垂らして日夜治安を守るお巡りさんと、
基礎労働が恐喝という人様を泣かせることに命かけてる連中と一緒にするな?
そりゃ、ごもっともですが・・・
バットマンのジョーカーが申しておりました。
「俺もお前も同類のモンスターだ」と。
遊びとスリルで人を殺しまくるけど、リアルにクルクルパーなので死刑にもならない極悪人と、
寝る時間も惜しんで、自分の会社の資産を横領してまで、一地方の治安を守るために日夜、
犯罪者をボコリ続けているヒーローがまったく同類だというんです。
まあ、どっちも一般市民はドン引きですが・・・
ヒーローと極悪人が同類・・・?
その答えは姫路近郊、龍野の片田舎にあったのです。
なんとなく龍野からの帰り道、 林田川を越える県道5号線は何故かよく渋滞するので、 よく端から脇道に入るんですが、 この日は林田川周辺まで、渋滞忘れて突入。 仕方なく川沿いに避難。 街頭一つない工場横を走っていると・・・ ひっ!何かいるっ!! |
|
街頭一つないので、 車のヘッドライトが頼りですが、 マジでビビりました・・・ 人型の何か異質なもの・・・ もちろん、降りて確認しましたよ(義務) 車がすれ違うのも難しい狭路なので心配しましたが、 リアルに一台も通らなかったのにもビビりました。 |
|
何だ・・・これは・・・ 正直、すげえ怖いです。 いや、わかってるんですよ。 きっと飛び出し坊やなんかの親戚だってのは。 それでも怖い・・・ 交通安全、ぐらいデカデカと間抜けなくらい 腹のあたりに書いといてほしい・・・ ってか何処見てんだ・・・ 遠い目がより恐怖を演出してくれています。 街頭一つない川沿いの狭路で、 いきなりこんなの出てきたら 心細い気持ちの、 か弱い一般市民の心臓なんか ひとたまりもないんでしょうか。 ってかコイツのせいで人通りがないんじゃ・・・ いや、きっと夜の闇のせいです。 きっとそうに違いない。 |
|
というわけで後日、 真っ昼間にやってきました。 相変わらず猫一匹通らねぇ・・・ 交通安全の必要性があるのかどうかすら、 疑わしいですが、ともかく彼は変わらず佇んでました。 |
|
やっぱり、怖えよ・・・・ 昼間でも靴下と同じ色の真っ白な顔が、 一際、不気味さを醸しだしてます。 スーツの塗装剥がれから見ると、 下地の色なんでしょうが、 無機質な表情とあいまって コイツが動き出したら、 子供は泣き叫び、親は卒倒する地獄絵図が 容易に想像出来る状態ですな・・・ 一体、何がしたかったんだ・・・ |
|
足も宙に浮いてるし。 おかげで、長年の経年劣化のせいか、 少し傾いているおかげで余計に不安になります。 一体、コイツは何者なのか? 一応、調べてみました。 |
|
詳しいことはぶっちゃけ分からなかったんですが (ココに何故あるかとか) どうも1980年代に 交通事故が急激に増えた時期があり、 その対策で全国にワンサカ立てまくった人形の 生き残りのようです。 実際はそれなりにアチコチにあったとか。 30年近くも現役とは。 都会でめっきり見ないのは、 まあ経年劣化もあるんでしょうが、 このお察しな不気味さも大きいでしょう。 だって、ガチャポンにまでなってる 飛び出し坊やは、首がもげようが、 交通安全の塗装が剥がれようが、 地元住民のお粗末な絵(50%パクリ)だろうが、 町中で元気に生き残ってるんですから。 |
|
30年以上この町の交通を守ってきた証拠は一つ、 この人形が手入れをされていない事。 こんな不気味になるまで、放置されているのは この町が交通安全に感心持たない位、 平和だったからじゃないでしょうか。 今、彼にあるのは啓蒙というより恐怖だけですが、 それはある意味正しい姿なんです。 だって、警察もヤクザも、 その本質的な力は恐怖なんですから。 監禁も恐喝も、殺人でさえオールOKな (法律に載ってるかどうかの違い) 連中が元気に闊歩してる世界は、 是非遠慮したいのが人情ですからね。 「俺もお前も同類のモンスターだ」 いやぁ、車に女の子を押し込むような 世紀末事件が未だに横行する姫路ですが ゴッサム・シティみたいな事にはならないでほしいです。 どこか不気味な位危ういけれど、 素朴でノンビリしてるぐらいがちょうどいい。 そんな町であってほしいもんです(切実) |
ちなみに
誉田守護神(ほまれだしゅごしん)というのは、
穴居人が勝手に言い出してるだけなのです。
え、それは知ってる?
いや、ちょっと気になったもので(心配性)