姫路競馬場公園
(こいんらんどりーつかもと)
場所・姫路市龍野町

姫路のお店は駐車場がないと流行らない。

馬鹿の一つ覚えを呪文のように繰り返してますが、
単なるジンクスではなく事実なので困ったものです。

姫路人は車大好き。

近所のコンビニに行くときでも車なのは、もちろん。
一人に一台は当たり前。

たとえ免許が取れなくても、コンビニに猛突進を駆けるほど乗り回してみたり、
祭りの勢いでひっくり返して燃やしてみたり、
トランクに友達を乗せて飾磨港に沈めてみたり、
2011年の7月には野山中を放棄テレビまみれにするんだろうなぁ・・・と遠い目をしてみたり。


姫路人の車活用術は枚挙に暇がありません。

一姫二泉(ガラの悪いナンバーの一位が姫路、二位が和泉)は伊達じゃない。

今回はそんなド田舎の風習に一人反逆する、侠気溢るるクリーニング屋のお話です。

何せ駐車場、ありません。

というか・・・外見からは
何処が店かもよくわかりません。

←ぶちゃっけ、民家です(正真正銘)。

古民家を改装したカフェなんかが、
巷を賑わしてますが、
格子窓のついたコインランドリーに比べれば、
どうってことないですよ。
平成の香りが、
一ミリたりとも感じられないこの入り口。

素敵ですよね。

お客さんとしちゃ、入りにくいことこの上ないですが。

もう置いてあるのが丸イスなあたり、
一種のこだわりすら感じちゃいます。

一体、いつから時が止まってんでしょうか?
とりあえず、電源をチェック。
赤いランプが必死に自己主張しているので、
何とか、全て動いているようです(当たり前)

止まってんのは、幸いながら
場の空気ぐらいですね。昭和で。

しかも全てに電源が入っているってことは
絶賛営業中!
いやいや、機械のメンテナンスだけでも、
古いってだけで大変でしょうに。

・・・ってお客さんは???
今や、田舎の実家でも見かけないような、
昭和風洗濯機が見本市のよーに並んでます。

はるか彼方の記憶によると、
このタイプの洗濯機って、
深夜に動かされると温厚なバアサマでも
殺意を覚える
位、五月蠅くって
脱水なんかしっかり床に固定してないと、
その辺飛び回るぐらい
揺れまくるイメージがあるんですが・・

ああ、200円突っ込みたい。
洗うモンは特にないんですがね。
そう。気になるのは騒音。
木造の建物の中で、
昭和丸出しモーター駆動
が張り切ったら、
一体どんな惨状になるんでしょう?

想像すら出来ませんが、
待合いに雑誌が置いてあるぐらいなので、
人類に耐えられるレベルなのかも。
それにしても、古さはあるものの
機械類は全てキレイに掃除されてます。

洗濯槽もこのとおり。
まあ、ココが汚かったら
ラーメンの汁に店主の太い指が浸かってた
ぐらいドン引きですけどね。

これは懐かしいっ!
昔、大阪のケチくさい駅のトイレはちり紙を
この機械で買わされてた
んですよねw

いやぁ懐かしいw

今でもあるんですね。
これに充填できるタイプの洗剤。

40円って辺りが
また芳ばしい年代を感じさせますね。
洗濯の間にの暇つぶしに
最適のお供、週刊誌も絶賛配備中。

妙に小綺麗なのが涙を誘いますが・・・

最新が2010年2月号って。

やる気あるのかないのか、
こそばがゆいですよ、店長!

せめて1987年3月号とか置いておきましょう。
別の意味で人気でそうです。
営業時間は午前10時から午後7時

独身男性が行けそうな時間を敢えて外す
男らしい営業スタイルです。

隣に空き地がある?
いやいや、其処は人の家の駐車場なんで
止めないでください。

真ん前に広場がある?
いやいや、其処はマンションの狭っ苦しい
駐車場なんで勘弁してください。

ココは布団を担いで持ってくる
強者にだけ許された聖地なんです。

そんな客に媚びを売る気などさらさらないんですよ。
何せ閉店間際ともなると、
←この有様ですからね。

もう夜の帳が落ちようと言うのに、
無点灯
もうなんていうか、ここまで来ると、
無頓着というより、
逆にこだわりを感じます。

この調子で、
営業し続けてくれないもんですかねぇ。
そんなコインランドリーツカモトも、
昔は商魂に燃えてた時代もあるようです。

名古山トンネルを南へ抜けてすぐの場所に、
(正確には薬師山トンネル)
こんな看板が。

7.2kgも洗えるのを売りにしているのは、
やっぱりすぐ側に赤十字があったのにも、
関係してるんですかね・・・?

赤十字がいなくなって、
ひっそりと寂しくなった町に一際、
ひっそりと佇む、コインランドリー。

皆さん、小汚い毛布とかがあれば
担いで行ってみてくださいな。

穴場スコア
「トリプルボギー」クラス


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撮影:2010.05 by 穴居人