姫路競馬場公園
(しらひげじんじゃ)
場所・姫路市別所町佐土

神様に拝み倒せば、願い事が叶う。

と、信じているほど現在っ子は、夢見がちでもありません。

現在っ子は目に見えるものしか信じませんからね。
その割に、この株は必ず上がる、このゴルフ会員権も必ず上がるとかの甘い言葉には、
アホのように引っ掛かったりするんですが。

ぶっちゃけ実際、神様に願い事をすりゃ叶うもんなんでしょうか?

全国の寺社仏閣に喧嘩売ってるみたいですが、どうなんでしょう?
大体、願い事が叶わないことが分かってんなら、願掛けする人もいなくなるのでは?
そりゃそうです。
過去に一度も願い事が叶わなきゃ、延々と続けられる人間はそういないですからね。

でも忘れちゃいけません。
一日1000回メールを入れ続ける男や、一日300回電話を鳴らしまくるストーカーもいるんですから。
アレをして、気持ちが動くと、本気で思っているんだろうか?

思っているんです。

昔、ABC兵器を実装したガイキチ集団が始末に負えない事件を起こした時に、
専門家が公共の電波で乗せていいのかわからん発言してました。

「何故、のめりこんでしまうのか、それは信心というものの性格によるものが大きい」

「願い事が叶えば、神様に拝んだおかげ」

「願い事が叶わなければ、拝み方が足りない」


「そうやってドンドンと深みに嵌っていくというわけだ。」

なるほど。
専門家のオッサンが後で路上に血まみれで転がっていないか心配になりますが、
願い事が叶わなくても、拝み続ける人はいるようです。

じゃあ、ホントは神様を拝んでいると願い事は叶わないのか?

小説家になりたいと思ったら、まず原稿を必死こいて書かなきゃならないし、
公務員になりたいと思ったら、難関の試験を突破するか、親戚にお偉いさんがいないといけません。

拝んでいるだけじゃ、現実は変えられない。

でもそりゃ、違います。
実際に神様に拝んで願いを叶える人もいたりするんです。

それは何故?

偶然?
それとも神様のもたらした奇跡?

まあ、どっちもあるんでしょうけど、本質は違います。
しつこく毎日のように拝んだからです。

継続は力なり

目に見えることばかりを追い求めていると、継続することは中々困難。

預金はすぐには増えないし、脂肪はすぐには減らない。
でも目に見えない力相手なら・・・できるんじゃないでしょうか。

あきらめずに願い続ける
それが継続する力をつけてくれるから、願い事が叶うこともあるってわけです。

目に見えないものにも、目に見える力がある。
現在っ子に足りないものは、昔の知恵の中にある。

と言っても別に神様にのめり込んで欲しいワケじゃないんですが。

原理主義者ほど手に負えないもんはないですからね。

と言いながら、同じ神社に何度も足を運んだりしない
穴居人ですが、ここに来たのは2回目。

まあ、前回は後ろの大村山を登りに来ただけなんですが。

高校の後輩を連れて、
「気軽に登れるやろ」
と登り始めたら、約2名ほど死にかけました。

素人にはオススメしない・・・急勾配。

まあ、登りきった時の景色は特筆もんなんですが。

元は増位山に鎮座してたという由緒ある神社。
祭神の猿田彦大神は、
貝に手をはさんで溺れ死んだ
ちょいと情けないオッサンですが、
播磨近辺では結構人気があります。

スポーツや芸などの上達を助けてくれる神様なので、
学生に人気が出るのもうなずけます。

ここの由緒はもう一つあって、
播磨では身体がいくつあっても足りない
引っ張りだこの武闘派ヒロイン神功皇后が、
韓国の方々が、
また血圧を沸騰させそうな戦いに向かう途中、
的形の沖で大波にあって困ってるところに、
波間に爺さんが現れて、
「波がおさまってから行きなさい」
とまあ、当たり前のことを諭したことを祝して、
波間に浮かんだ爺さんを祀ったんだとか。

波間に浮かんだ爺さん・・・

想像するだけで、気持ち悪いんですが・・・
白髭(しらひげ)神社、なぜか兵庫県地図には、
白髪(しらかみ)神社と表記されてます。

単純な間違い?
まあ爺さんは髭が白けりゃ、髪も白いだろうから、
どっちでもかまわないんでしょうが。
そんな白髭神社の特徴は、
なんといっても、絵馬
実に凄まじいことになってんです。

コチラは定番、氏子達が住むの町並み。

水彩画風は珍しいとはいえ・・
絵があまりにも上手くねえ・・
プロにゃ頼んでないでしょうけど・・・

奉納した人数の割りにガッカリな出来上がりですな。

この光景も今じゃ、播但道と新幹線のおかげで、
見る影もなくなってますしね。

ある意味で貴重。

珍しいといえば、
姫路の神社にはどこにでもある
赤穂浪士の討ち入り絵馬ですが、
ここのヤツだけ珍しい場面だったりします。
大体は門の前に47人で押し寄せた鬼気迫る光景や、
浅野さんのブチ切れた現場を書くのが主なんですが。

しかしここの絵馬の主役は敵方。
吉良の護衛の一人、清水一学義久

聞いたこともないですよ。
討ち入り時に討ち死にした一人だそうで。

5人がかりの敵を相手に奮戦してるなんざ、
かなりのヒーローっぷり。

倍以上の人数で喧嘩を吹っかけた、
浪士達も見習って欲しいもんです。
こっちも珍しい相撲の図。

ってかこんな風な決まり手ってあるのか?
よっぽど相手が間抜けじゃないかぎり、
相撲で背後をとって、尚且つ首投げはできませんよ。

さてここまでは、白髭神社の絵馬のほんの一部。
この神社、
8割の絵馬がある一つのテーマで締められているんです。

それは・・・・
これでもかというぐらい、お伊勢参りです。

お伊勢参りの絵馬自体はどこにでもあるんですが、
ここの量は異常。

←コチラの天岩戸事件の絵馬。
姫路の神社にゃどこにでもあるんですが、
ここだけお伊勢参り記念奉納

お伊勢参りといや、江戸時代の庶民にとって
一生に一度の思い出作り。

絵馬にでも、残しておきたいというのはわかるんですが・・
まあ、ここにある絵馬は明治以降のヤツですけどね。

お伊勢参り好きなら、この神社は外せませんぜ。
(そんなヤツがいるのか?)

あまりのお伊勢参りフィーバーに中てられて、
見逃すトコでしたけど、軍人絵馬もちゃっかりあります。

しかも、肉弾三勇士
マニアックや。

事件があったその年に奉納されたタイムリーさも、
此処の特徴(上海事変があったのは昭和7年)

しかし、これが神様に感謝するエピソードなのか?
まあ、赤穂浪士も人のこと言えませんが。

ある意味、お伊勢参りを奉納することに
執念すら感じる、この神社。

残念なコトに、昭和40年以降
奉納が途切れてしまってます。

時代の流れなんでしょうけど、ここまでやるなら
是非、復活して欲しいもんです。

継続は力なり。
100枚ぐらいお伊勢参りの絵馬があったら、
観光地にだってなれますよ。

・・・と、絵馬の額の下にまだ絵馬が・・・
これもお伊勢参りだ!

案外、隠れたトコに100枚ぐらいあるのかも。
怖ろしや、白髭神社。


穴場スコア
「ダブルボギー」クラス

よろしければ一度ハマッてみて下さい。

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撮影:2008.8by 穴居人