吸谷石彫苑
(すいたにいしぼりえん)
場所・加西市北条町吸谷

昔、吼えろペンという漫画で、主人公がアイドルに漫画を描かせる回がありました。
もちろん、漫画の技能どころか、まともなアイデアもモチベーションもないアイドルに主人公は困り果てる訳ですが、
つい切羽詰まって、こんな事を言い始めます。

『君の好きな漫画は何だ」
「今、○夜叉ですけど」
「だったらそれをそのまま描けい!」
「それじゃ盗作に・・・」
「君が描いても元ネタの判別などつかん!おそらく全く違う作品になる!
実は有名作品のパクリだけど、
下手だから別の作品にしか見えない
・・というジャンルだ!

このジャンルは意外とそのまま大ヒットになるかも知れない・・・」

いやはや、至言です。心に響きますね。
そうです。最早、元ネタと似ても似つかなくても関係ないんです。

プロでもよくハチャメチャになったりするでしょう(例:ガッチャマン)

本人がやり直しても酷いことになるでしょう(例:犬神家の一族)

原作者ですら駄目出しを食らって、クレジットすらされない(例:スターウォーズ・フォースの覚醒)


こともあるでしょう。だから素人がやったとなればどんな事だって許容範囲です。

ましてや、素人作品の素人リメイクとなれば・・・ねえ、
というわけで、今回はそんな生暖かい目でご覧下さい
心を広く広く大海原のようにしながらですよ・・・くれぐれも(しつこい)

さて、此方がかの有名な加西の星、
羅漢寺にある五百羅漢

素朴な雰囲気が素敵な此方の石仏群は、
そもそもこれも複数の一般ピープルが
それなりの期間をかけて作ったもんです。

江戸初期に作られたそーですが、
気になるのは、何故作られたのか?

一応、慰霊碑じゃないとか言われてますが
本当のところは謎。

何せデザインに統一性がないばかりか、
キリスト地蔵まであるごった煮ぶりですからね。

さて、此方がオリジナルです。
是非、覚えておいてください。

今回、ご紹介するのは、
その五百羅漢のリメイクになります。
しかも500どころじゃない。
一体、何を慰霊してるんでしょう(意味深)
いやいや、まだ山崎くんも動いてないので、
そんな大災難は加西には、ないはずなんですが。

とはいえ加西市北条町吸谷。
かつて井戸に女が吸い込まれて死に、
そのことから修布(すふ)=吸う
と名付けられたとかいう
貞子もビックリの由来を持つ
曰くつきの地なので、何かあるかも知れません。

しかし、7〜8世紀に大きな寺院があった歴史ある
土地なのに、名付けがすごすぎる。

って町の中心地のお寺が崩れてる・・・

違う意味でちょっとゾクゾクしてきました。

そしてその真裏には目的の五百羅漢。

道から見たら
墓地にしか見えませんが、
正真正銘、此方が吸谷の五百羅漢。

いや、しかし
車で来てたら、見逃すこと必至。

まあ、この先行き止まりなんで、
車で通りかかる時点で、迷ってるんですが。

しかし、ホントにここなのか?
とちょっと疑問に思ってきたんで、
正面にやって来ました。
石彫苑の石柱が小気味良いんですが・・・

正面から見ても、墓地やった・・・

直線で並んでるのが、
そもそもそれっぽい原因です。

後、何故か
みんな向こう向いてるから、余計に。

何か見せられないもんでもあるのか?
(ゲスの勘繰り)
と、回りこんでみましたが・・・

まあ、至って普通(拍子抜け)。

言っちゃ悪いですが、
比較的近代に出来たはずなのに、
ホンモノの五百羅漢より造りが荒い気が・・・

いや、形で、個性出してるんですよ、きっと。
大きさがどれ一つマトモに揃ってないのも、
きっと個性なんですよ。

リメイクがホンモノと一緒じゃ面白くないですからね。
いや、じっくり見てると、
ところどころにおかしなヤツがいる・・・

何だ・・・その頭・・

願かけ地頭らしいですが、
何をお願いしたら、その頭になるんですかね?

真剣に聞いてみたいもんです(本気で)。

おでん?
少し横を見るとナタを嬉しそうに
振り上げるサイババ
が。

え?

羽子板?

いや、羽子板片手に頬杖はせんでしょう。
これは品定めしてる目です。

「どっからぶった切ろう」とか、
ワクワクしてる目です。
此方には、ちょっと
左手の生え方がおかしな
ちびまる子ちゃん


どっちかっていうと、野口さん似ですが。
それにしてもスゴイ角度の左手や。

って、よく見るとなんとなく身体つきも
すげえ怖い・・
肩の位置がずれてて
腕がもう一本あるみたいに見えます。
見続けてるとゲシュタルト崩壊起こしそうな。
その前には最早、人型かどうか、
定かじゃないヤツ
も。

信楽焼のたぬきやら、
和服の親子連れ、

お腹痛い感じのワカメちゃんとか、
この一列を見てるだけでも、
とんでもないところに迷い込んだ
自覚がでてきました。

段々分かってきましたよ。
これは、リメイクなんかじゃない・・・
遊星からの物体X(古い)とかです。
人間やと思ったら、
首がちぎれて跳ねまわるようなヤツや・・・
決して、慰霊の為とかじゃない(断言)。
荒んだ心はウサギさんで一休み。

一応、人括り(一部、神様)のある
本家五百羅漢と違って、
性別どころか、種族までどフリー

何故か、お気に入りなのか、
それはもうワンサカいます。

もしかして、子供が作ってる?
まねき猫の持ってる
お金も一両、十両、百両、千両
という素敵なインフレっぷり。

大人の荒んだ心じゃ、
4万円と4000万円だったら、
あまりの格差に顔も引きつるってもんですが、
ほら、みんな屈託のない笑顔ですからね。

それなら時々、
パースがおかしいのも説明がつくってもんです!
他にも動物さんがいないか探して・・・

え?

ええ?

妙に肉感のあるケツ丸出しで、
カリアゲが二人、まぐわってる。


いや、確かに人間も動物ですよ(困惑)。
ジュウオウジャーでも冒頭で言っていましたけど、
動物なのには変わりありませんケド、
これはちょっと・・・

微笑ましいネコたちの横に、
こんな野生を紛れ込ませていいのか?
と、思って目を凝らすと
ワンサカいるじゃねえか・・・

どいつもこいつもサカってやがる・・・

ネコちゃん達につられて、
「子供を連れてきても楽しめるかも」
とか素で書きそうでした。

危ない、危ない。
危うく罠にハマるとこでした。
ここの石像造りに子供なんか関わってません(確信)
ってか子供は来ちゃいけません。

どうやらやけに
純真でストレートな欲望むき出しの
オッサン(またはおじいちゃん)の脳内展示場
だったようです。

それにしても、スゴイとこに来たなぁ・・・
というわけで、唐突ですが、
こっからは18禁指定となります(困惑)。

大人の方で、
おっさんのオブラートに包むどころか
路地裏でコートの中身を開放するに等しい、
破廉恥で下品で直球勝負な世界を堪能できる方のみ、
御覧ください。

女性はオススメしません(なんとなく)。

それでは未成年の皆様、
不二子ちゃんばりにグラマーな美女(?)
でお別れです。

奥で何してるかは気にするな(頼むから)。
いや、そりゃ猿の怪物も
目を背けるっちゅうねん。

あまりに酷い・・・(困惑)

場末の風俗でもこんな気分にゃならないに違いない。
(行った事ないけど)

しかし、これで道の方を向いてない理由が
なんとなくわかりましたね、ハイ。

こんなの道々で堂々と公表してたら、
ここの存続に関わりますもんね。
もう不順な目でしか見れない・・・

寝釈迦に違いないと思いたいんですが、
何、握ってんだよ・・・

いや、何って言うのは疑問形で
ナニって決めつけてる訳じゃないですよ(混乱)

どっちにしても、何故赤く塗った?

何なんだ、これ・・・
いや、この何の変哲もない
仏像でさえ何をしてるのか勘ぐってしまいます。

きっと首をベアハッグで
サバ折りしてるんですよね。


わかってます、大丈夫です。

ナニを真顔で握りしめてる訳ないんです。

知ってます。
ここらでちょっと箸休め。
500くだらない地蔵がいる訳なので、
もちろん、心穏やかに見れる石像も
まだまだあります。

ちなみにここ、神様なのか人なのか分からない
石像ばかりなので、
自己紹介してくれると助かります。

でもつきづかり地蔵
どの検索にも引っかからないんですが・・・・

お酒も好きなようで、
大関や黄桜など、
きっと若者じゃないと云うことを
如実に想像できるラインナップを
後生大事に抱えております。

きっと作ってる最中、ネタに詰まって
片手にしてた酒瓶を彫ったんだろうなと
想像すると微笑ましいですね。

まあ、その酒のせいで、
こんなにはっちゃけたんかも知れませんが。


今時、泥酔したおっさんでもしない
ドラマの中だけの伝統芸が、
こうして後世に伝えられますよ。

平成が終わる頃には、
この奇行が何を表してるか、
わかんなくなりそうですね(カルチャーギャップ)。
こっちも、昭和懐かしシリーズ、
キン肉バスターですね。

いやいや、昭和後半生まれの
穴居人でもネタがキツイな・・・

え?額に肉がない?

って事はこれ・・・
パースがおかしいだけで・・・

また18禁ですか??
さあ、また帰ってきました。

こっちのキン肉バスターはモロですね。

技の途中にモミモミする余裕まで見せてくれてます。

いやー、清々しいぐらい下品。

もうここまで来たら
○首を彫らないのは
何かのこだわりなのかと思っちゃいますね。

いやー、もうツッコむ気が失せるくらい、
ディープな世界が展開されてますなぁ。

一個の制作にはそれなりに時間がかかるはずですから、
どんな表情でこんなにノミを打ってんでしょう。

そりゃニヤニヤしてるのもイヤですが、
真顔でやられても引きます。

確実にドン引きしますね。
さあ、もういよいよ何をしてるか
分からなくなってきました。

足フェチ?

お?珍しく○首が彫られてます。
やっぱこだわりでも何でもなく、
彫りにくいから彫らないなんでしょうね。

造りやすさ優先で。
そうでもなけりゃ、
こんなにオカッパだらけにならんでしょ。

服を着てても
フル・フロンタルでも
この髪型ですからね。

髪の造形は一刀彫だと確かにネックですから。
野郎のように、潔く坊主に出来ないとなると、
掘りやすい女子の髪型は、
コイツ一択になるのも仕方ないかも知ません。
なので、せめて
性別は統一してほしいもんです。


オカッパ女子に囲まれながら、
股間に手を当ててニヤける(全裸)
オカッパ男子なんて、
シチュエーションがマニアック過ぎて、
もうお腹一杯です。

誰か助けて・・・

ここにいると、
自分の心が純粋に汚れていくのが分かります。

だって、こんな仲睦まじい
家族の石像を見て、
「子供を股間に押し付けてんじゃねえよ・・」
としか思えないんですもん。
百歩譲っても、
「娘の尻撫でてんじゃねえよ・・」
とか。

いや、エロで荒むとかあるんですね。

オリジナルとかけ離れすぎて、
オリジナリティが溢れるって、
最早、元ネタすら危うい別物でしたね。

しかし、怖いのはそこかも知れないという教訓でした。。
元ネタがあるから、見に行ってしまう訳です。
キレイな海に惹かれて、
東南アジアの危険地帯にホイホイ行っちゃう
日本人のような危うさが此処にはあります。

まあ、穴居人は
「エロ石像がたんまり並んでる!」
とか言われてもホイホイ行っちゃうんですけどね。

←こんなんを普通想像しますやん。
え?これはリメイクじゃなくて、ホンモノ?
いえいえ、此方はフラワーパークにある
レプリカなんです。

面白みがない?

そうでしょう。だからあるんです。
吼えろペンの主人公の言ったとおり
吸谷石彫苑にはリメイキングの本領が。

「このジャンルは意外と
そのまま大ヒットになるかも知れない・・・」

まだまだリメイクも
捨てたもんじゃありませんぜ。


穴場スコア「パー」クラス

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撮影:2012.11 by 穴居人