穴場の姫路
(こまんじゅうほんぽ)
場所・姫路市亀井町


※注意!・元本保証および利回り保証のいずれもありません!

とまあ今、流行りの投資信託の注意書きをそのままコピペしてみたんですが、
フランチャイズって商売はギャンブルだと思います。

看板借りて商売するのは臆病者?

とんでもない。

勇者だと思いますよ。

何せ、いつ消えてなくなるかわからない国一兵士に志願するようなもので、
首脳陣がちゃんとした戦術眼強運を持ち合わしてりゃいいですが、
下手すると、太平洋戦争の日本軍の如く、
南の島に置き去りにされて玉砕って憂き目に遭うかも知れないんですから。

「この島を死守せよ」

半径200m以内コンビニが5件もある場所で出店させられたコンビニを知ってますが、

「こんなん、ぶっちゃけ無理だよ・・・・」

と店長は半ば特攻隊に似た気分だったに違いありません。
結局、潰れちゃいましたし・・・

さて食べ物系フランチャイズには大きく分けて二つの戦術があります。

@気合の入った一点もので勝負する

そりゃダイソーの如く、行けば大抵のものは揃うってなカンジが理想ですが、
食べ物屋的にはロスコスト生産コストも馬鹿にならないので、
主力商品+サイドメニューが基本形。

ピザハンバーガーおにぎりカバブサンドメロンパンまで、
手軽に食べられるありとあらゆるもんは、ほとんどフランチャイズ商品化してます。

中には釜飯なんかの変り種も。

反面、主力商品がこけるとそのまま廃業の危機というリスキーな商売でもあります。
正直、メロンパンを毎日食べたいっすか?
酒もタバコもやらない甘党の穴居人ですが、一ヶ月に一回ぐらいで十分です。

ところで最近めっきり見かけなくなったコロちゃんのコロッケ屋さん
(姫路で残っているのは、広峰店ぐらい)

ウチの近くに出来た店は一月も持たずに潰れましたが、
明らかにお水系出身の匂いがする店長を同業者らしい友人が笑顔で褒めちぎってました。

「あんた、見る目あるわ。この商売はのびるで」

穴居人は店の隅っこでコロッケをかじりながら、
延々続くベタホメ攻撃自然に口から飛び出る商売気質に感心してました。
いい年したオッサンがキャバクラに通いつめるわけですよ。

コロッケ自体はソースがあったらもっとウケたかな、と今更ながら。

Aとにかく値段で勝負する。

マクドナルドが発破をかけて、自ら自爆した捨て身戦法ですね。

ハンバーガーを79円に値下げして、大赤字を出したのは記憶に新しいですけど、
この戦術の基本は、
主力商品を餌に、サイドメニューで儲ける。
その典型例は競合店が次々と消えていく中、100円を死守している「はなまるうどん」
何せ、100円うどんが主力のくせに、広報マンが口にした想定客単価「400円」

つまりうどん+かきあげ3枚は食べないと採算ラインに乗らないってことですか・・?

そう!この戦術のデメリットは餌ばっかり食べて、釣られてくれない憎い獲物も多数引き寄せることなんです。
実際、マクドナルドはそれで赤字を出したわけで。

余談ですけど、はなまるうどんのきつねうどんって何であんなに高いんだろ?
油揚げ一枚200円はするんですが・・・


だから凄いな、と思うんです。
小饅寿本舗。

@気合の入った一点もので勝負する。

って黒糖饅頭ですよ。

食べ飽きちゃいそうなランキング

食べにくいランキング

好みが分かれるランキング
のどれもで上位に入りそうなアイテムがあえて主力。

というかこの黒糖饅頭しか置いてません。

Aとにかく値段で勝負する。

値段で勝負すれば圧勝ですよ。
何せ主力商品の単価が10円ですからね。
泣けるほど薄くて不味いのに5円だからつい買ってしまう「5円があるよ」2個分・・・

しかもサイドメニューはなし!
一個10円の黒糖饅頭のみ。

一体どこで儲けるんだ!?

店を見てみれば何かわかるかも・・・!?
というわけで、行って来ました。

みゆき通りマクドナルドすぐ横のはらだスポーツ跡地に。

見つけるのに苦労しました。

新店舗なのに、すっかり商店街に一体化してます。
むしろマクドナルドの方が、違和感を感じる始末。

正直、行列が出来ていなけりゃ見過ごしてましたよ。

行列が出来ているから流行ってる?

そりゃ早計です。
お溝筋のタイヤキ屋も、
出来た当時は大行列でしたもんね。
カリカリとして意外と美味しかったのに。

あれで店員の態度がよけりゃ、
流行ったに違いないのに、最近はガラガラですもんね。
営業時間は意外と長い10:00〜20:00

閉店時間が午後8時なのは、
商店街が閑散とする時間帯

合わせてなのかと思ったら全国的に同じようですね。

ホームページによると、この姫路店が関西初。

京都、大阪、神戸を差し置いて、
姫路に出店する意気込みや良し!

と思ったら、岡山方面にはかなり出店している模様。
田舎狙いか?
(もしくは高齢者狙い?)
新店舗らしく、客をさばく速度は激遅・・・・

そのせいで行列が出来てると言っても過言ではないです。

「一つお願いできるか」

という客にイチイチ、
「一個ですか?一箱ですか?」
と聞きなおしてます。

1個で買う客がどれだけいるんだ?

・・・と思ってたら目の前の客が、
「1個」と言って10円出してました。

恐るべし。
値段設定はご覧のとおり。

ちょっとした疑問が頭をよぎりませんか?
何で一個10円の饅頭なのに、
十個で110円


消費税でないとすると、箱代
しかし+10個で、また+10円

もしかしてこれが儲けの正体・・・
いやいや、それにしても小さすぎる。
っと思ってたら、レジ横に丁寧に値段表が貼ってありました。
半分は消費税だそうです。

ところでおみやげ用の箱って?
と気になった方は次へ↓
入り口には丁寧に見本が飾られてます。
これが30円の箱。

100個入りなら120円
見本はないですが、さぞや立派に違いない。

でも確かにおみやげにはちょうどいいかも。

何せ100個も入って、1120円

安くつくこと請け合いです。
今なら姫路のおみやげと言ってもいいですしね。
(関西限定で)
店舗内。

オープン直後のせいか、
かなりの人数がせまいスペースにひしめき合ってます。
見た感じ6人?

この人数を10円で養うのか・・?

何個売れればいいんだろ?
一個3円の粗利だとして、
800円儲けるのに必要な個数は約267個

・・・・意外と大丈夫っぽい?
20個入りなら14個で稼げる計算ですもんね。

しかし土地代とかもあるからなぁ。
少し心配です。
一番の疑問。
正直、10円で味は大丈夫なの?

美味しい(値段以上)と見るか、
無難(安いだけのことはある)と見るか、
意見が分かれるトコですんで、是非店頭でお試しあれ。

かなり定期的に試食品を配ってくれてます。
買う気は満々ですが、食べずにはおれません。

しかし・・・結構、カタチがグダグダになってる・・・

なんでも他店では型崩れしたものを
「いまいちくん」として半額販売しているとか。
試食の饅頭はそんな「いまいちくん」の流用のようです。

ついに「5円があるよ」級の値段になってきました。
2個食っても10円ですよ。
一部で甘すぎると囁かれてますが、
お土産物の冷めた御座候を、
レンジ
チンして5個連続食べた穴居人には、
どちらかと言うと、甘さ控えめな気がします。

パクパクと10個ぐらいは軽くいけます。
むしろ10個じゃ足りない・・・

なかなかの魔力を秘めた味。

リピーターを呼ぶに不足はないに違いありません。
毎日食べたがる人はいないでしょうけど
後で気付きましたけど、この饅頭、何が凄いって、
冷めてもふんわり、熱くてもふんわり
してるってトコですよ。

これは是非、御座候にも見習ってほしいぐらいです。
まあ、ガチガチになった御座候を焼いて食べるのも、
風情があっていいんですけどね。

←しかしこれが110円。
コンビニのレジ横に
置いてある饅頭とおんなじ値段とは・・・。

そうやって考えてみたら、
完成度の高い一品なんですよね。
この饅頭。

逆によく考えないと良さが
見えてこなかったりするんですが。


←参考までに一個の大きさはこれぐらい。

最大のデメリットは、
他の饅頭同様食べていると
喉が渇いて仕方がないってこと。

しかもサイドメニューなし!
なのでジュースも売ってません。
場所が場所だけに不自由はしないんですがね。

店内に設置されているお茶は、
正直言って当てになりません。

僕はこの記事を書くまでに3度、足を運んでますが、
その度にポットがになってました。

う〜ん、用意する以上はいつも気にして欲しいもんです。
はたして一年後にもその姿が見れるのか?

冒険的というか反則に近い、まさに捨て身戦法。
今後の動向が楽しみです。

メニューは増えるのか?
値段は維持出来るのか?


戦いは始まったばかりです。
(姫路では)

穴場スコア
「ボギー」クラス

よろしければ一度はハマッてみて下さい。

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撮影:2007.6by 穴居人