(たんがしま・そのいち)
場所・姫路市家島町宮男鹿
昔、人付き合いが苦手やねんと、友達につぶやいたら、
「無人島にでも行けば」
と一蹴されちゃいましたが、島には外部と隔離された雰囲気があるのも確か。
正直、家島に何があるのか、さっぱりわかりません。
知っていることといえば、関西一水道代が高いってぐらいでしょうか。
家島町が姫路市に吸収合併されて2年にもなるのに、まだ未知の領域。
もしかしたら、公開できないようなものが?
そう考えると、急にワクワクし始めましたよ(不謹慎)
というわけで、数ある家島の中で今回は、男鹿島をチョイス。
何せ男鹿島、家島町の観光案内のページでも、主要4島中最低の評価ですからね。
家島本島の見所は14箇所も紹介してあるのに、男鹿島はたった3つ。
しかも内容といえば、
家島十景・鹿公園・海水浴場。
・・・・全部、家島本島にいけば事足りるじゃん・・・
姫路城からでもはっきりみえる
岩肌剥き出しの異様を誇る男鹿島がそんな体たらくで終わるハズがない!
そう信じて、とりあえず目標は島を一周。
前知識なしの島で一体、何が待ち受けているのか・・・・・
いや、ぶっちゃけ白状すると、ホント想像を絶するスペクタクゥ!でした!
ああ、スゴイとこだった(褒め言葉)
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出発時刻ぎりぎりに、飾磨港に到着。 ポートセンターで慌てて切符を購入して、飛び込むと! 「この船じゃないですよ」 マジでっ!! 実はその時、飾磨港には目的の坊勢汽船のほかに、 高速いえしまと、ラピート桂が一斉に停泊中。 高速いえしまは明らかに立派だったんで違うなと わかったんですが、ラピート桂にはだまされました。 見た目漁船やから、間違いないと思ったのにな(偏見) 坊勢汽船の乗り口は一番わかりにくい東側。 ハァ、ハァ・・・滑り込みでなんとか乗り込めました。 |
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アディオス!飾磨!! 船は思いのほか速く、 遊覧船なんかじゃ体験できない 強風が吹き荒れてます。 どうりで他の乗客が全員、中にいるわけだよ。 エンジン音も強烈! 船酔いする人は外に出ないほうが懸命です。 |
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片道980円、往復1870円の, 坊勢汽船に乗って、おおよそ20分。 あっという間に男鹿島港にある船着き場へ到着。 いや〜、男鹿島で降りたの穴居人だけですよ。 海水浴シーズンから外れているとはいえ、 さびしい限り。 お菓子やパンなんかも積載されていたんですが、 一切、下ろされず。 みんな坊勢島の方に行くみたいです。 何せ向こうは人口約3000人。 こっちは、約150人。 同じ島やのに、人口20倍やもんな・・・ |
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気を取り直して、船着き場のすぐ隣には タテノ浜海水浴場がお目見え。 シーズン前だからか、 砂浜はお世辞にもキレイとは言えないが・・・ 驚いたのは意外に水がきれいなこと。 さすがに人口約150人の島に生活排水もないのか、 水が遠くまで見渡せるぐらいに澄んでる・・・ 周りに建っている建物は民宿がほとんど。 中には観光案内や、 無人島へ連れてってくれるトコもあったりと、 一度は泊まってみたいサービスが目白押し。 今回は日帰りなんで、とりあえずはスルーw |
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出た!船着き場早々、家島名物を発見しました! 本島じゃ滅多にみかけない(ときどきあるけど) ナンバーのない自動車ですよ! 都市伝説だと思ってましたけど、 まじめにホントなんですな。 この車だけでなく、他の車も見事にナンバーなし! 車検とかどうしてるんやろ・・・? ちなみに島にはもちろん警察はありません。 しかし、何でこんなに皆、車が汚いんだ? 洗車する習慣がないのか・・・? 平気で車にペンキで 意味不明な数字が書いてあるし。 |
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ほどなくぶち当たるのは、 家島本島に続いて2番目に出来たという鹿公園。 此処は一応、 島の名前の由来にもなった連中ですから、 一度は拝んでおかないと。 地名の由来は、 灘のけんか祭りで有名な妻鹿に住んでいた、 雄雌の鹿のうち、雄の鹿が 実家暮らしが嫌になったのか、 それとも放蕩癖が祟って家を追い出されたのか、 この男鹿島まで、 泳いで渡ったことに由来しているんだとか。 対岸の町と町名由来を共有しているなんてのは、 姫路市でも類を見ない珍しいとこです。 どっちも難読地名で、地方の人を困らせますが。 しかし最近でもここの鹿が妻鹿に悪さしに、 泳いで渡ったことがあるそうで、 一部は里帰りを計画しているのかも知れません。 |
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さて鹿公園のすぐ側には、 ゴミのポイ捨てを注意しようとしてるだろう 標識がすでにゴミ寸前の有様をさらしている 家島十景こと、 淡賀楯崎(たんがたてざき)があります。 海はキレイなんですが、 とりたてて何があるわけでもないですね。 ただ単に、屋根のある見晴らし台があるだけ。 もしこれだけ見に来たら世紀のガッカリスポットですよ。 さて、これで家島観光案内の3つのスポット、 家島十景・鹿公園・海水浴場 を全部、回っちゃったワケですが、 まだまだ島の10分の1程度。 此処からは観光案内では書かない、 もしくは書かないラインに差し掛かってくるわけですな。 さて、何があるのやら・・・ |
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って、なんじゃこりゃっ!!! 仮面ライダーの戦闘シーンぐらいでしか お目にかかれない巨大な採石場が、 目の前に広がっちゃいました。 思わず、引き返してしまいましたよ。 地図に穴が開くくらい凝視しても、 確かにここは道になってます。 採石場があるとは聞いてたけど、 道=採石場とは・・・ |
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さっきあったナンバーのない自動車が、 みんな汚かったのはこのせいなんですね。 納得。こんなトコ通ったら、 グチャグチャになって当然ですよ。 しかも道には石垣が乱立。 見たこともない世紀末ワールドが花開いてます。 何の目的で石垣が? それは上から石を落とし、デカイふるいにかけて、 大きい石と小さい石を選別するためってのは、 想像つくんですけどね。 これだけの規模のものを見せられると・・・ どうなってんのか、見てみたいのが人情じゃないですか! |
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当たり前といえば当たり前なんですが、 外界との唯一の交通機関、 船の停留所がいたるとこにあります。 明らかに採石場の真ん中にも。 一家に一隻ぐらいのペースなのか? というより一人一隻ぐらいなカンジで並んでますが。 まあ、この島、病院すらないので、 船がなけりゃ文字通り命にかかわるわけですが。 |
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ふぅ、やっと舗装道路に出ましたよ。 地図を信じて正解でした。 めっちゃ立派なガードレールがついてますけど、 この島でそれが必要になるぐらい、 スピードだせるヤツはいませんぜ。 まあ、運転をしくじれば、海に一直線なので 怖いといえば怖いですが。 いや、ちゃんと免許は みんな持ってらっしゃると信じてますよ! |
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と、またまた採石場に突入! おお!今度は実演してくれてます! さっきの石垣はこうやって使うんですぜ。 このブルドーザー、みため普通に見えますが、 タイヤの大きさだけで、穴居人よりデカイんですよね。 間違って踏みつけられたら、 ミンチ確実です。 それに通行人おかまいなしで操業しているので注意。 (まあ、通行人が勝手に、 職場にあがりこんでる格好なんですが・・・) さてと、採石場には絵になるいろんな光景が。 その一部を見てやってくださいな。 実際はもっと壮観ですけどね。 |
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またまた舗装道路に戻ってきました。 住宅地もチラホラ。 って・・・何だ!? あの倉庫は? 見た目10m以上あります。 一体、何を入れるもんなんだろ? 石?船? さすが、離れ島。 工場群の中にあれば、何のこともないものが、 新鮮にみえてきます。 |
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しばらく行くと、 青井ノ浜海水浴場がお出迎え。 はじめて売店らしい売店が。 思えば此処に来るまで稼動してる 自販機すら見たことなかったもんでちょい感激。 此処の浜は漂流物が少ないのか、 すでにキレイなもんです。 一度は泳ぎに来たい。 しかし・・・ここまであの採石場を、 歩いてこなきゃいけないんですよね・・・ サンダルの中が砂で滅茶苦茶になりそう。 |
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このあたりにくると、かなり気になることが。 この島、いやにバスが多い。 それもいろんな種類のバスが。 走っている様子もなく、ほとんどが物置と化してます。 ただの廃車利用なのか? ちなみに、こちらは高砂近辺を走っていたに違いない。 (中の広告の内容から) 2、3台転がってました。 そんなバス群の中には・・・・ |
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もう民家の一部になっているものも。 男鹿島では、 バスも一家に一台ないといけない勢いですよ。 広峰山の廃墟みたいに、 バスを物置代わりにしてるトコは一杯あるにしても、 島ぐるみとなると、なかなか珍しいのでは。 バスマニアなら泣いて喜びそうなぐらい、 いろんな種類のバスが拝めます。 もうひとつ気づいたことといえば、 どの家も花壇がすごくキレイなこと。 浜風が厳しそうな立地なのに。 住民の方々の連帯感がふと垣間見えますね。 バス利用とかにも。 |
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さて島の外周も3分の1を消化。 ついに道がなくなって来ましたよ! いや、こういうのを待ってたんです! もっと中を行けば、採石場の中に道があるんですが、 敢えてこの海岸沿いを行くことにします。 この先は岩津ノ鼻。 地図を見る限りじゃ、岬が全て崖になってるようですが。 さてどうなることやら! 期待に胸を膨らまし、前進します。 |
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ちなみに、中に入れば、 男鹿島名物のひとつ 、観光案内にのらないのが不思議なくらいに 立派なダチョウ園があったりします。 ダチョウの卵の目玉焼きとか、 一度味わってみたいんですが、 残念ながら人影も、案内板もなし。 ネットでも引っかからず。 しかし砕石を終えた空き地に、使い古したタイヤで 囲いを作って檻代わりにするとは考えました。 しかし、コイツラ意外に凶暴やな・・・・ |