穴場の姫路
(しんめいじんじゃのちからもち)
場所・姫路市大津区天満

どうもこんにちは。くんでございます。

さて、今回は隊長から出動指令が出ましたので調査に行ってまいりました。

を持ち上げて力自慢を披露する「天満力石の力持ち」です。

この力石は大津区天満神明神社毎年10月21日
魚吹八幡神社秋祭りの宵宮
に行われています。

天満の屋台が練り歩いて
神明神社に宮入りした後、
この力石が行われます。

屋台が来るまでに、
地域住民の人たちがいろいろと準備をしていました。

力石開催の場は、
砂利がきれいに取り除かれがまかれてました。
ちなみに、力石に使われる石は
境内に向かって右側に常に置かれているようです。

重さは約70Kg〜100Kg近くのもので
合計7つ
実際に使われたのはこの中の1つでした。

どの重さのものが使われたかまでは確認できず・・・。
やっぱり力石というのは全国的にも珍しいらしく、
姫路市指定重要無形民俗文化財
指定されているそうです。

どうやら1700年代前半頃から続いているそうで。
すごいですねぇ。
300年もこうやって受け継がれていくってのは
なかなかに難しいことだと思いますよ。

始まる時間は、
毎年屋台が来る時間によるのでマチマチですが、
だいたい午後4時以降だそうです。

今年は5時頃に屋台がやってきました。

子供屋台も揃って、いよいよ力石が始まります。

この始まり方というのが実に独特でしたねぇ。
「さあ始めるぞー!」みたいな合図が何もない。

まず、さっき砂利を取り除いた場所の外枠に
ぐるっとロープが置かれ、子供達が周りに座ります。
その外側に徐々に人が集まってきます。

そうこうしているうちに男性が石を担いで現れ、
中心に石をドンと置きます。

そして、まわしを締めた一番手の人が、
気合い十分でやってきます。

もうこの人が一番に担ぐというのが
決まってるといった感じで
堂々とやって来ましたね。

きっと毎年こういう決まった流れで
始まるんでしょうなあ。

しっかしこの時の空気がね!
すごいんだ!

ものすごい気合いというか、気迫というか、
石を担ぐってぇのはこんなに
緊張感
漂うものなのか!と。

そりゃあんな重いもの、
ちょっと間違えたら
ぎっくり腰にもなりかねないし、
自分の足の上になんか落としたら
もうシャレになりませんからね。

・・・というのはロープの内側からのもので、
外側で見ている観客の皆さんはなんとも和やか
内と外の空気の違いにも驚いちゃいました。

というわけで、いよいよ力石が始まります。

担ぎ方というのもどうやら決まっているようで、
まずはこのように石を全身で抱きます

そして胸のところまで持ち上げて・・・
むむぅ・・・もうひと息・・・!
よいしょーーーー!!

・・・・・・と、最後はまったく違う人
出てきちゃいましたが、気にしない気にしない!

・・・すいません。
実は持ち上げた瞬間、ちょっと興奮してしまい、
シャッターを押すの忘れてました。
最初の人も確か持ち上げる事ができてたはずです、ハイ

胸のところまではたいてい持ち上げられるみたいですが、肩に担ぐまでがなかなか難しいようですな。

側で見ている人たちから
「外にほり投げるように!!」
「いけいけ!」という声が飛び交い、
惜しくも落としてしまった時は、
観客からも「ああぁ〜〜」という声が漏れ、
担げた瞬間は
「おお〜〜!」
と歓声が沸き盛り上がり、拍手がおこります。
この時が最高潮に盛り上がりますねえ。

私も見てるうちに楽しくなってきちゃって、
気づけばおもいっきり拍手を送ってました。

持ち上げる人が石に対して
戦いを挑んでいるかのような、
ものすごい緊張感と気迫

そして担げられた時の、
周りの盛り上がりがたまりませんなあ!

十数人がチャレンジして約20分で終了。

またしても終わりの合図
締め
みたいなものはなく、

石は元の位置に戻され拍手で終わりました。

力石というのは石を持ち上げるという、
言ってしまえばマンガ日本昔話風でなんとも単純なことなんですが、
この単純さこその盛り上がりってのがあるんですよね、きっと。
やっぱりあたしゃ、あの持ち上げる人の気迫一番の見所なんじゃなかろうかと思いますよ。

来年お時間があればぜひ、10月21日神明神社へ足をお運びくださいな!

穴場スコア
「イーグル」クラス

よろしければ一度ハマッてみて下さい。

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撮影:2007.10 by くん